超訳鏡花「荒野聖」
- 日程:2011年11月11日
- 会場:浅草リトルシアター photo/金井恵蓮
- 文部省の学校教科書にも載っていたことがあると記憶してます。
- 教科書に載せていいの?的な内容も含まれているんですけどね。
- 語り手は旅人で、たまたま旅の友となった
- 高野山のお坊さんが主人公です。
修道士は「参謀本部編纂の地図」
というアイテムを頼りに旅をはじめます。
ハードな現実のシンボルです。
道に迷って、分かれ道で、
魔物のすむところに迷い込むのですが
今、子供たちが夢中になってる
冒険ゲームの作りとおんなじです。
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茶屋でいやな感じの薬売りと一緒になる。
茶を飲もうと思うが
通り道で石灰(消毒剤)に気づく。
小川の水で流行り病がある。
茶を飲まず茶屋を出てクリア。
分かれ道がある。
いやな感じの薬売りは右の道へ行く。
お百姓さんと出会い、右は危険だと聞く。
修道士であるからには、
薬売りを助けようとあえて危険な右へ行く。
それから蛇と巨大ヒルの大群と戦い
ようやく抜け道に出る。
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一軒の家をみつける。
きれいな女の人が泊めてくれるという。
(だが、ここは魔界のようだ。)
女から、昔、洪水があった村だという話を聞く。
大変な人生を生きてきた女のようだ。
女の案内で、美しい谷川にいくと、
女が自分も衣服を脱いで体を洗ってくれる。
(ソープですね)
女は蝙蝠、猿、ケダモノと会話する。
いうことをきかない馬に対し
脱いで脱いで脱いで、服従させる術を使う。
(女の武器全開ですね)
女には亭主がいる。女の妖術でバカになったのか。
女の料理はひどい。
亭主は切っていない沢庵を丸かじりする。
(主婦の手抜き料理を極端にしてるとも思われます)
バカの亭主は歌がうまい。
女は亭主に歌わせて喜ばせる。
その晩、修道士は寝床で魔物にとりまかれ
陀羅尼経をとなえる。
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妙法蓮華経陀羅尼品第26の一部
若不順我呪 悩乱説法者
もし、私が呪いに順ぜず
説法者を悩まし心を乱したら
頭破作七分 如阿梨樹枝
頭は敗れて七つに分かれ、
如阿梨(アルジャカ)の
枝のようになるだろう
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如殺父母罪 亦如厭油殃
親殺しの犯人になるだろう
斗秤欺誑人 調達破僧罪
目方をだまして嘘つくような、
提婆達多のような
犯此法師者 当獲如是殃
犯罪者になるぞ面倒なことになるぞ |
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仏教のパロディと思われますが
いまどきのゲームの展開そっくりです。
すべての元は
宗教からはじまっているのでしょう。
陀羅尼とは、
「記憶して忘れないこと」
「暗記されるべき呪文」
「日常的な連想を払い夢想の境地に至る」
呪文だそうです。 |
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