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公演ギャラリー


超訳鏡花「黒猫・X蟷螂鰒鉄道」

  • 日程:2013年10月11日
  • 会場:浅草リトルシアター  photo/金井恵蓮
  • このお話は、どうぞチャンスがあったら読んでみてください。
  • 「黒猫」は日常で始まって、
  • 中盤完全コントの作りなんですが、オチでいきなりホラーです。
  • 「X蟷螂鰒鉄道」これこそ、
  • なんべん読んでもいまだナゾナゾでして、
  • 謎を考えてるときりがないのです。
  •  悪い夢からさめたような感じ。
  • 謎解きがわかりましたら、ぜひ教えてほしいです。


「X蟷螂鰒鉄道」
タイトルもナゾナゾみたいなんですが
①X=未知数。謎。
②次のX=蟷螂(カマキリ)の斧=とうろうのおの。
 弱者が強い者に威嚇する、あの虫の形
③次のX=鰒が死者を出すからご法度の時代なので、
 フグは✖(バッテン)
④鉄道=1872年新橋~横浜開通。
 私鉄が買収されて国営になった時代。
 踏切にある黄色と黒のバッテンの標識。




冒頭に、問題のすりきれた本に
所有者のイニシャルが書いてあり、
H-H-Hが斜めに配置されている、という
ナゾナゾがあり、畠山須賀子の系列が
H畠山品子~H畠山須賀子~H畠山千代太郎
と思われます。
この3人は、親と子であったと思うんです。
すると「X」という本はこの一家の歴史です。
母の品子が別の父親の子供を邪険にしてるので
須賀子はその子供をひきとり
自分の帰り道の鉄道に乗せます。

フグにあたって死んだんだ、と予想しますと
この中の誰が死人で誰が生きている人なのか
難しいパズルみたいに白昼の悪夢となり
眠れなくなります。

もしかすると全員が死んでいて、
電車は新井~牛込の霊園をつなぐ鉄道で
新井薬師のお寺の八畳の墓所で
(いまは管理者がいなくなった
 没落した大金持ちのお墓の敷地で)
亡くなった人同士で会話してるのかなあ
または
ひとりだけ生きていて
死んだ子を霊界に連れ去る風景かなあ
鉄道は東西にのびていて雲に入っていきます。
西に行けば浄土です。
死んだ子供を連れ去ると、母が抵抗するので
蟷螂の斧ってことかなあ

それにしても
なんでまた、一緒にクロケットをしたいんだろう?
弟が近衛兵なのはなんでだろう?
全体が国家権力に対するレジスタンスかなあ?
よくわかんなかった。で忘れればいいものを
よくわかんないけどわかりたい。
と、思いはじめますと
きりがない泉鏡花作品です。完(まったく)
(明治42年)


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